そこが海ではないとして

This is the meaning of my life.

2020-01-01から1年間の記事一覧

ドッペルゲンガー中毒

街を歩いていると、かつての恋人によく似た人と目が合うことがある。目が合うということは、俺がその人を見ていたのだろう。目が合った瞬間に、似ているな、と思う。しかし、相手は別の人である可能性が高いので、似ているな、とは思わない。つまり、何を見…

それ全部そうじゃん

短歌を作っていると、自分以外にもたくさんの人が短歌を作っていて、かつ自分よりも良い歌を作る人がたくさんいるのに、どうして自分は短歌を作るのだろう、という気持ちになる。けれど、それは短歌に限ったことではない。文章を書くこと、本を読むこと、喫…

捉え直す

最近の僕は日常の捉え直しをしている。言い換えれば再認識である。 自分は元から出来ないことが多かったけれど、体調を崩したことでさらに出来ないことが増えた。昔なら出来たことも難しくなった。けれど、自分の可能性が狭まるにつれて、少しずつ生きやすく…

記憶の近似曲線

たしか3月14日のことだったと思う。仙台駅からすこし北に向かったところにケーブルテレビ局の本社があって、歩道から見えるように設置されている街頭モニターでテレビのニュース映像を見た。家はまだ電気が来ておらず、映像をきちんと見るのはその日がはじめ…

スイッチ

前の日記で泣きながら眠ると書いていたけれど眠っていなくて、あれからずっと神田伯山TVを見ていたら朝になった。襲名と真打御披露目で、ずっとおめでたいことしか映像にないからとても気持ちが晴れやかになってきた。明るいものはよい。ずっと松之丞さん(…

無題

書いたらぜんぶ事実になる気がする。いまはマイナスな気持ちなのでマイナスな事実がどんどんつくられる。 こんなにまいにち苦しいのは久しぶりで、だけどずっと続いているような気もする。2月の頭にちょっとだけ立て直したぶり返しがやってきている。取り返…

架空の町

小学生の頃、自由帳めいっぱいに架空の町を書いていた。住宅はなくて、大きなお店ばっかり作っていたので、郊外のパイパス道路みたいだった。見開きを貫くように大通りを書き込んで、スーパーや家電量販店なんかがぼくの発想次第でどんどん建っていく。ペー…

時が動かないパスタ屋

成城石井は道行く先々にあってほしい。主にペットボトル飲料の取り扱いについて満足している。たとえばウィルキンソンジンジャーエールの辛口が必ず置いてあったり、ハーブティーの品揃えが豊富だったりするのが良い。先生からカフェイン入りの飲み物を禁じ…

玉結び

2週間ぶりの診察はたったの2分で終わってしまった。やるべきことが決まっているから特に不満も不信感もないけれど、あっけなく終わってしまってはじめて、本当はもっと話を聞いてほしかったんだと気付く。 処方される薬が変わった。同じ漢方薬だけれど、今回…

ベンチにて

比較的前向きな気持ちになった瞬間に美容室の予約を入れるようにしている。だいたい2ヶ月に1回行くのだけれど、それが2ヶ月と1週間になったり、1ヶ月半になったりといったブレによって、自分の気持ちの向きがなんとなく見える気がする。今回はちょうど2ヶ月…

シールの台紙

思えば生きていて自分で何かを決断したことがない。高校も大学もその先も、誰かがあつらえてくれた選択にただ承認印を押すようにして進んできた。あの人がこう言うからこうしたほうがいいのだろう、この人も進んだ道だから間違いないだろう、と。私は私の人…

本当の人

薬をよく飲み忘れる。食前に飲む薬なのだけれど、気が付いた時には食事が終わっている。薬を飲む習慣のない僕にとって、食前に飲む薬の忘れ去られ率の高さはほぼ9割といっていい。次は必ず食前に飲むぞと意気込んだ次の食事の前にすら忘れる。まさか病気を治…

さみしくないからそばにいて

今週のお題「応援」 ここ数ヶ月のことはほとんど覚えていない。開き直りでも弁明でもなく事実だけれど、その事実こそが開き直りや弁明や言い訳になるのだろうと思う。悲しいも寂しいもない。鏡張りの部屋にいるみたいだ。広いのに狭くて、見えるものは自分だ…

4210

家から出ない、出る予定のない、そんな日々を積み重ねるとみるみるきもちが萎んでしまうことがわかったので、ZOZOTOWNで服とサコッシュを買い、できるだけ外に出るように予定を組んだ。なんだかんだでコールセンターで働いていたときが一番人間らしくはあっ…