そこが海ではないとして

This is the meaning of my life.

2017-01-01から1年間の記事一覧

まばたきを三回

もう8年になる。色んな人がいろんな場所で志村正彦のことを考えている。12月24日という、もっと別なことを考えられるような日に。僕もとりとめのないことを書こうと思う。 思えば相当変な人だった。もはや存在していたのかも怪しいくらい。ライブでは自分の…

うれしくてさみしい

子供の頃に親に連れられて、何度か運転免許センターに来たことがあった。ひどく退屈だったのを覚えている。待ち時間と待ち時間の合間に待ち時間があって、要するに、永遠に待ち続ける時間だった。何か悪いことをして、もう2度と親が戻ってこないかもしれない…

俺の愛したファストフードたち

お金がないのでよくファストフードに行く。めちゃくちゃ舌バカなので物凄く満足してしまう。ファストフードが好きすぎてマクドナルドとモスバーガーでアルバイトをしたことがある。ファストフードが好きだ。ここで、一生分食べたと思しきファストフードのメ…

kamonで撮る冬の仙台

宣伝とかではないので適当に書きます。 フィルムカメラで撮影したような写真が撮れるカメラアプリがいくつかあります。hujiとかCALLAとかが代表例でしょうか。本物のフィルムカメラには劣りますが、どれも良い部分があってちゃんと使えます。本物のフィルム…

明日にもすべて終わらないとして

23歳になった。 誕生日が年末にあるからか、その一日の祝われ方によって今年がどんな一年だったかがわかってしまう気がする。2人からLINEが来た。Twitterには何もなかった。そういう一年なんだと思う。皮肉ではなくて。 母から「大切に使いなさい」と手渡さ…

何も考えないことを考えていた

幸せなら手を叩こう、と急に言われて戸惑ってしまった。どうして幸せである場合には手を叩くことを強要されるのか。その疑問には答えずに、幸せなら手を叩こう、と繰り返す。だからどうして。真っ当な説明をくれ。頼む。見かねた目の前の人間はこう言う。幸…

必殺

考えてしまう。志村が生きているフジファブリック。津波のない東北。文春のいない川谷絵音。靭帯を切らない財前宣之。UFOキャッチャーが得意な僕。別のネタを披露するマヂカルラブリー。並列すべきでない物事を連ねる。全部その先を見たかった。だからといっ…

漫才:結婚したい

ツッコミ「どうもー八月の風です」 ボケ「よろしくお願いします」 「いや僕らもいい歳なんでそろそろ結婚したいなと思うんですよね」 「ベタな漫才の入りだなあ、M-1の1回戦で6組くらいそのツカミしてるよ」 「別にいいだろ!結婚したいのは事実なんだから」…

Probe

友人から急に電話がかかってきて2時間ほど話した。ほんとうに今更だけれど、電話はすごい。何百キロ離れている相手が発する音声が届くのである。会いに行こうとすれば何時間もかかるものを。さらにLINEやSkypeの力を借りれば、その尊き体験はなんと無料だ。 …

さみしかったことだけおもいだす

寂しかった事だけ思い出す。 10代の頃のように心を病むことが少なくなった。必死に暗闇を踠くような、激しく胸が疼くような、急に叫び出したくなるような、あの感じがもう無い。その代わりにずっと心が沈むようになった。風邪薬を飲んだ後みたいに頭がぼーっ…

漫才:真のツッコミ

ボケ「どうもー八月の風です」 ツッコミ「よろしくお願いします」 「昨今、ツッコミは言葉のレパートリーが多いほど良いみたいな風潮ないか?」 「昨今!?昨今って言葉を漫才の導入で初めて聞いたよ。論文とかで使われるワードだろ」 「それはいいんだよ。…

死んで間もない魚

ひたすらに才能が無いことだけが可視化されている。視力は悪いのにすごく見える。見える見える。見えすぎて切ない。俺には才能が無い。 切なくなる。ガラス張りの建物に映る俺の姿は歪んでいて、顔がはっきりとわからない。誰からもこんな風に見えているのだ…

もういいや、もういいし。

やり方がわからないことが多すぎる。人生の必修を落としすぎている。 早歩きで駅に向かう。どこで道を間違えたのかを考えるけれど、駅には着いてしまう。そもそも駅に行こうとしていることが間違っている。そんな日々が続いている。 気付いたら髪が尋常では…

回転と10月20日

10月20日は僕たち3人にとって、それぞれ特別な意味を持つ。 ある人にとって10月20日は、大切な人を失った日だと言う。 彼女はその時のことをゆっくりと語ってくれた。命日という言葉は、音の響きでは抱えきれないほどに重い。事の大きさに胸を衝かれ、話の中…

怪獣の部屋

今年の初めにカメラを買った。ちょうど40,000円のミラーレス一眼。 衝動買いだった。気持ちが深く深く沈んで、立ち直れそうにないときに、僕はよく大きな買い物をする。 物に自分の未来を託している。物から進むべき方向の示唆を得る。受動的な姿勢ではある…

大きく愛を撃ちぬいて

おんなじおみくじ引いてしまう。「こんなことってある?」と顔を見合わせる。こんなことがもうずっと続いていて、不安になるくらいにうれしい。 この人を逃すな。別れの数がそれなりに多いから、ふたりともその難しさや尊さをよく知っている。楽観はしていな…

全選択、カット、ペースト。

大体が代替可能だった。抱いた理想は偉大だったが解体が終わった途端に会いたいなんて声も聞こえなくなった。 図書館では「読む」という行為が禁止されたので、誰もが各々を語るようになった。蓄積されていく蔵声。ところが、カルチュア・コンビニエンス・ク…

海は潜っても海のまま

一体何を持ったらしあわせを認めてくれるんだろうね。結局自分で自分をどうにかするしかないのはわかっていて、欲しいものについて考えている。 この1年、本当に僕はよく頑張ったと思う。頑張ったと思う。しかしそれは誰にも伝わりそうにないことがわかって…

IF I AMの後輩のこと、とか

後輩の話はあんまりしないのだけれど、言ってしまえば超好きです。ちょーすき。 ここでいう後輩とは自分が所属していた学生団体・IF I AMの後輩たちのことで、全員の好きなところ1時間ずつ喋れるくらいには好きです。ほんとです。 自分が学生団体を5月に卒業…

形振り

僕には2人の親友がいた。このブログにも幾度か登場させたことがある。ひとりは中学の時の同級生の男で、もうひとりは大学に入ってから出会った女性だ。 親友と言っても、いつも行動を共にするとか、毎日LINEでやり取りをしているとか、そういう仲の良さでは…

9月4日

ブログを書いてると、読んでくれた人から「大丈夫?元気?」ってよく聞かれるけど、だいたいは元気です。ちょーたのしい!しあわせ!って時にどういう文章を書いていいかわからないもので。もちろん元気じゃない時もあります。そういう時はだいたい支離滅裂…

僕の時代は終わった

なんでもいいけど捨ててよ。風が吹き飛ばしていった夏らしきもの、少しだけ鉄格子にへばりついている。月見にも紅葉にも収穫にも読書にもまだ早く、9月は何をすればいいか時々わからなくなる。思い出したかのように快晴。2017年の仙台に夏が無かったこと、他…

生きるのがうまくない

寝るのがあんまりうまくない。これでも少しはなんとかなってきた方で、去年の秋から半年間くらい、このブログを始めたあたりからの頃は毎日朝の6時とか7時とかまで起きていて、それから寝て14時くらいに起きて、みたいな生活を送っていた。そういう態度で許…

部屋の掃除をしていたらだんだんとエモくなってくるあの感じに名前つけたい

ふと気付くと部屋掃除ではなく模様替えと表現した方が適切な状態だ。30リットルも入るゴミ袋がいつもパンパンになる。ひとまず床に様々なものを仮置きする。そこに広がるのは過去の生活の化石みたいなもので、考古学者と化した僕がたくさんの記憶を掘り当て…

黙ってて

インターネットという空間に自分の言葉を残すようになって10年近くが経つ。冊子などにしてしまえばびっくりするほど薄っぺらくなってしまうだろうけれど、形を変え名前を変え媒体を変え…というように、ひとまとめにできないくらいにあちこち投げ捨てているの…

世界線

街を歩いていて、頭にふと浮かんだ曲がどうしても聴きたくなって、適当な場所に足を止めて鞄からイヤホンを取り出して、急いでそれをiPhoneに挿して、音量をできるだけ上げて聴いてしまう、みたいなことありませんか。僕にはあります。 音楽によって身体をぐ…

深紫

盛岡と一ノ関の間の東北本線は外装も座席シートも紫色で、遠くに来たなという気分になるから良い。仙台市地下鉄南北線の優先席も紫色だけれど、こんなにディープパープルしている空間ではあるまい。 ここで僕は「紫色が深い」ことを「ディープパープル」と形…

夢にまで見た

夢を見ていると時々、どこか見覚えのある風景に出会い、「ああ、ここは昔に来たことがある場所だ」と思い当たる。しかし、「昔に来た」という記憶が本当かどうか判然としない。夢の中において真実がすっかり書き換えられる、なんてことはざらにあるのだから…

世界恐慌

世界恐慌が起きる夢を見た。 どうしようもないくらい世界恐慌はこわい。どうしてこわいのか。僕は世界恐慌を歴史の教科書で知ったのだが、教科書に書いてあった世界恐慌は、その悍ましい名称や当時の悲惨な写真、そして顛末とは裏腹に、歴史の教科書レベルの…

巻頭カラー

空を魚が泳いでいるみたいだった。光る魚? 直線距離にして180km。これを宇宙と捉えて交信を続けていた。ふたりで空を眺める。見たいもの、聞きたいものを知っていた。はぐらかすように。時が来るのを待つように。決して見失わないように。 国際宇宙ステーシ…