働いている。なんというか、自分が思ったよりちゃんと働いている。偶然と幸運が重なって、この春からはちょっとだけ昇給し、ちょっとだけ昇進し、職場の中で重要な業務を任されるようになってきた。仕事は22時頃に終わって、帰りの電車でこれを書いている。 …
3月。海に行きたいなと彼女が言った。時計の針は17時半を指していて、日没まではまだ時間がある。車を飛ばせば、明るい海が見られるかもしれない。だけど僕はそうしなかった。海には近付かないまま、ひたすら北に向かった。 知っている海を見たくなかった。…
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