そこが海ではないとして

This is the meaning of my life.

いなくなる

買った。組み立てた。捨てた。捨てた。捨てた。最近はそんな感じだ。新居のための家具をほとんど組み立て終わった。組み立て家具の組み立てが苦にならない性質で本当によかった。手順の決まっている作業が好きだ。ダイニングテーブル、キッチンラック、食器棚、オープンシェルフ、観葉植物用の棚、ベッド、作業机、などなどを無心で作り、すっかり組み立て家具のプロみたいな顔をしている。


職場の(正確には元職場の、いや有休消化期間だからまだ職場の、でいいのか?)後輩にご飯に誘われたついでに実家に戻ってきて、片付けとワクチン接種を済ませて、熱が下がったら盛岡に戻る。戻る、なのか。もう既に。と書いていて思った。もう俺の家は盛岡にある。なんなら住所も移してある。帰りたいと思ってる。たくさんの組み立て家具がある俺の家。


実家の部屋を片付けて、50kg分の粗大ゴミを出す。50kgと分かったのは処理場に直接持ち込みに行ったからだ。俺ひとりが部屋からいなくなるために、俺ひとり分の粗大ゴミが出るのはなんかおもしろいと思ったが、そういえば車に入りきらなかったベッドフレームがまだあるので、あと20kgくらいは捨てることになる。120kgがこの部屋からいなくなる。50kgはたまに帰ってくる。あ、最近ちょっと太ったので52kgが帰ってくる。もう少し増えて帰ってくるかもしれないし。


大学受験のときに親友からもらったお守りみたいな手紙とか、好きだった美術展のパンフレットとか、中学の成績証明書とか、小学のときのサッカーチームのコーチからの手紙とか、いろんなものが出てきて、実家の収納力の多さにかまけて捨てないで取っておくことにした。自室のクローゼットが広すぎる。本当は捨てたほうがいいものも残してしまう。


心療内科の診察券を捨てた。これは本当にいらなかったので捨てた。地震のせいでIKEAが臨時休業で、待ち合わせまでやることがないからこの文章を書いて、そろそろ時間になりそうだから書き終わったことにする。