おみくじを引きたい、と部屋を片付けた時にふと思った。
途方に暮れるとは行かないまでも、少しだけ心許ないと思うとき、僕はおみくじを引きたいと思う。何かに導かれたいというよりは、確認をしたい、という気持ちになる。
今日はずっとおみくじのことを考えていた。予定が終わって、駅近くの神社に向かう。
吉。おみくじに自分の名前が入っていてうれしい。こんなこと、なかなかないぞ。
しっかりと自分を確認した。だいじょうぶ、だいじょうぶ。自分を甘やかし過ぎている気もするが、考えていることがちゃんと正しい気がした。
そうじゃなきゃ、引かないでしょ。
イルミネーションに背を向けて歩いた。今年はいろいろな光を見たけれど、仙台では一度も見ていない。忘年会に沸く国分町をひとりで歩きながら、自分にまつわる色々なものの意味を考える。
自分の名前が入ったおみくじや、最近たくさんの物を買っていることや、なにを言っても伝わらないと思うことや、写真を撮ることや、街を歩くことや、年を越すことや。
案外、いい年だったぜ2016。