そこが海ではないとして

This is the meaning of my life.

小惑星は冬を知らない

「ユーザーIDまたはパスワードそして私はあなたとはこんなにも違います。世界から弾き出されたような気持ちです。でも世界はひとつじゃない。畑みたいにぽこんぽこんと色んな場所にあるのでしょう。こっちも荒れてらあ。」

 

出生率が下がっています。政府が発表した最新の統計によると、昨年は国の悲しみ1つ当たりの子どもの数は0.0000000003人と過去最低を記録しました。これは子ども1人を産むのに悲しみがー」

 

どんと祭って知ってる?地域によってはどんど焼きとか、左義長とかって呼ばれるらしいんだけどね、正月明けに神社の境内で大きな火を起こして、門松とかだるまとかを燃やすの。でね、本当は神事に関係のないものは燃やしちゃいけない決まりなんだけど、私こっそり、日記を燃やしていたの。毎日書いてた日記を。空まで届いている煙を見ながら思ったの。私のどうしようもない毎日も、尊いものにならないかなって。ああ、空にのぼっていく私の過去!かけがえのない私の過去!」

 

「フランス人形、かわいい。イギリス人形、上品。イタリア人形、かしこい。スイス人形、メルヘン。ロシア人形、ちょっとこわい。クロアチア人形、きれい。リトアニア人形、素朴。ボスニアヘルツェゴビナ人形、凛々しい。アゼルバイジャン人形、やさしい。コソボ人形。アブハジア人形。アルツァフ人形。ルガンスク人形。ねえ、おしえてよ」

 

「ここでニュース速報です。ゆっくり読みます。」

 

「真っ赤なお鼻のトナカイサンタ〜いっつもみんなの〜笑い者〜ってまちがえて覚えていたんだ。そしたらさあ、ちがうよ、トナカイサンタってなんだよ、ってめちゃくちゃ笑われてさあ。でもさ、トナカイの鼻が赤いだけで、なんで笑い者にされるんだろうな。トナカイサンタのほうがいいよ。トナカイサンタってなんだよ。」

 

「あそこによく鳴く鳥がいますね。えっ。あそこです。どこですか。あの電線の上です。なにも聞こえませんよ。いやいや、鳴いているのです。声を失ってもなお、鳴いているのです。それは鳴いているということになりますか。あなたが声を奪ったんですね。いいえ。あの鳥は自分がやかましいということに自覚的だったので自ら声を失いました。だったら鳴かなければ良いのではないですか。いいえ、あの鳥は鳴きたいのです。鳴きたいから鳴くのです。」

 

「プレバトに出てる夏井いつき先生が紅白に出てたよ。うん、審査員で。いきものがかり、才能ナシ。って言ってた。これは嘘。」

 

「え、吉田さんって18歳なの!?じゃあ俺が大学卒業した時はまだ中学生だったってこと!?俺が弓道はじめた時はまだ幼稚園生ってこと!?俺が七五三だった時は生まれてないってこと!?俺が幸せだった時は寂しかったってこと!?俺が小惑星だった時はプテラノドンだったってこと!?」

 

「お客様の声をお聞かせくださいって言われたから叫んでんだよ」

 

「手記はここで途切れている。この後に何を見たか。何を書いたか。それは読者の想像に委ねられるのであった。ねえ。そうだろうか。読者が勝手に想像して、私はこう思いました、彼ならこう書いたと思います、って、全然違うよ。だって見てないんだもん。知らないんだよ。こうあってほしいという欲望でしかないじゃん。そうでしょ。あれもこれも欲望なのに、どうして私の欲望だけを否定するの。」

 

働き方改革の影響ここにも。昇龍拳のたびに呼び出される龍、3割カットへ。これは日本昇龍拳協会が決定したことで、今後、昇龍拳を出しても龍が出てこないケースが多発するようです。ユーザーからは不満の声が上がっています。街の声を聞いてきました。これも時代の流れなんですかね。仕方ないとは思いますが、これじゃあただのアッパーですよ。」

 

五木ひろしが小部屋にいる。五木せまし。」

 

「エモいねって得も言われぬの略でしょ。なんとも形容しがたいって意味だよね。これは自分で考えたんだけどさ。あ、違うの。そっかあ。でもそういうことなんじゃないかなって納得したんだけどな。え、ネットにも同じことが書いてあるの?なーんだ。私だけが考えることじゃないんだ。そしたらもういいよ。ネットは嘘なんでしょ。うん。いいよ。そっか。私が考えたことにならないかな。」

 

世界ふしぎ発見、終わるらしいね。なんかもう全部分かっちゃったってさ。」

 

「毎度おなじみ、ちり紙交換車でございます。古新聞、古雑誌、古思想、古嫉妬、古革命、古生命、古解釈、古宇宙などございましたら、多少にかかわらず、お申し付けください。無料にて、無料にて、トイレットペーパーと交換いたします。所詮その程度の価値しかなかったということです。古くなってしまったからではありません。最初から私にとってはそうだとしか思えないのです。」

 

「全知全能の草野仁だ、君も人形にされちゃうぞ!!!!!」

 

「赤いのに青い。何、脳トレ?黙ってて。眠いのに明るい。痛いのに暖かい。言わないのに怖い。死なないのに薄い。脳トレじゃん。そうなのかな。生活か。激しいのに甘い。白いのに暗い。祈りに近い。」

 

「パスワードをお忘れの方はこちら。秘密の質問に答えてください。母親の旧姓は?好きな食べ物は?家族構成は?年収は?彼氏はいる?調べてみました!」

 

「いかがでしたか?」

 

「あなたの書く文章、全部どこかで見たことがあるような、使い回しのような感触なのよね。焼き増しの焼き増し、二番煎じ、三番煎じ。もっと誰も見たことがないような発想で、読み手に新しい発見を与えるべきよ。あなたはあなた以外の何者でもないんだから、あなたにしか書けない文章を書きなさい。」

 

「さて、次のジュースです。ごくごく。」

 

「あなたの書く文章、発想は面白いと思うんだけど、整合性がないというか、論理が破綻してしまっているような印象を受けるのよね。突飛で雑多で、必然性がない。もっと誰にでもわかりやすいような表現で、読み手に寄り添うべきよ。あなたはあなた以外の人ではないんだから、あなたにしかわからない文章は避けなさい。」

 

「見て。トイレットペーパー。きれい。感情は川じゃないから、どんどん逆流してきて困るね。私が生んだ悲しみがまたのぼってきた。化石と隕石って全然違うのに、どことなく未来みたいな感じがしてこない?化石は過去のものだけど、化石になるのは未来でしょう?私は隕石になりたいな。誰かの孤独に落っこちる、でかい隕石。」

 

 

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