過去に言葉は届かない
失ったということだけが明らかな月曜だ。
取り戻せない色々について、ここ1年はずっと考えていたような気がする。取り戻せなくなった原因はずっと自分にあって、悪人というラベルが貼られているまま生きている気分、いや気分というよりかは事実として僕は悪人でしかないのだ。
友人が次々に仙台を離れていく。一緒にふらっと過ごしていたようで、みんなどんどん真っ当な道を進んでいる。自分だけが取り残された感覚。残されたんじゃなくて進めなかったんだよ。仙台に残ったのは記憶でしかなくて、記憶の中に顔を覗かせるのは罪悪感でしかない。
そんな過去に対して自分がしてやれることは、結局のところ幸せになることだと思う。「手遅れだ。もう間に合わない」とずっと考えていたけれど、果たして何に間に合わないのだろう。それは失ったものに対してだ。確かにもう失ったものは戻ってこないし取り戻せない。その代わりに、僕は僕の今に追い付くことはできる。
それくらい過去が大切で、だけど大切にし切れなかった、守れなかった。失ったということだけが明らかな月曜をもう迎えたくないと思った。こうやって前向きにも後ろ向きにも取れる言葉を綴るどっちつかずな態度にも別れを告げたい。
過去に言葉は届かないんだってさ。こんなに大切だったって思うにしても。