「もっと違いを感じて」
と僕に迫って来る奴がいた。
「私は他の女とは違うの。私の方がもっとあなたを満足させられる」
僕はこう告げた。
「君のその、他とは違うと言い張るプライドの高さが嫌いなんだよ」
「どうしてなの。私、あなたに選んでほしいから、振り向いてほしいから…」
「そんな見せかけの、中身も伴っていない差別化で僕を欺こうだなんて浅はかすぎると思うんだ」
女は確かに他とは違う。
他とは違う言葉遣いで、少し高級そうな服を身に纏い、俺を誘っている。
しかし。本当に大切なのはそこだろうか。
他人に理解されないようなこだわりは捨て去ってしまったほうがいい。
定着などしていないのだから。
なあ、タリーズ。
こちらの画像は、現在タリーズ・コーヒーが行っているキャンペーンのものである。
ちなみにタリーズのコーポレート・スローガンは
「Taste the difference」である。
日本語に訳すと「違いを味わえ」となる。
そもそもの標語として「違いを味わえ」と言っているタリーズが、キャンペーンで「もっと違いを感じて」と言ってくるこのメンヘラ感。
「ねえ私は他とは違うでしょう?もっと感じて?浴びるように感じて?感じた上で私を選んで?私以外私じゃないのよ?」
劣等コンプレックス満載のタリーズに僕は恐怖を感じるのである。
「どう?このスワークル。美味しいでしょう?私にしか作れないのよ」
「ねえねえ、私とフェローにならない?」
「私と一緒に、コンブリオって言って。お願いだから。コンブリオって言って」
「コンブリオ」とは、タリーズのフェローが用いる「イキイキと(お願いします!)」という意味のイニシャルコール(声かけ)です。
もうわかった、わかったから。
他と違うってことは十分わかったから。
ブログ書いた後にこれを見たらめっちゃ笑ってしまった。真木よう子さん、ごめんなさい。もう真木さんがメンヘラにしか見えない。