先にこのブログのエントリを読んでください。
村田青葉との出会いは高校の頃です。
まずは文字としてあいつを知りました。
「65回生一人目の応援団幹部!村田青葉」
みたいな感じですかね。65回生って言うのは、僕や青葉がいた学年のことです。
初めて会ったのは4月後半の文化祭実行委員の説明会だったと思います。当時、青葉は応援団に入った変わり者として、俺は初めての学年集会でショートコント「千利休」を披露した、これまた変わり者として、絡みはないけれどお互いに存在を認識していました。
確か青葉が自己紹介でめっちゃ滑ったんです。という記憶にしておいてください。俺も滑ったんですけど。それをめちゃくちゃに野次られました。青葉に。
第一印象はひたすらにウザい奴、でした。初対面で普通野次るか?そしてお前もお前で滑ってるぞ?と。まあ似た者同士ってことです。同族嫌悪です。同じにしていいかわからないけど。
結局中身が同じだったので、クラスは全く違いましたがすぐ仲良くなりました。帰る方向が同じだったのと、GREEというSNS上で毎日のように絡んでたのも仲良くなった要因です。
俺のバイト先のマクドナルドに応援団のボロボロの学ランで来て、思い切り友達のように(いや友達なんだけどね)手を振ってきたときは死ぬほど恥ずかしかったです。あんなのが友達かよ。もちろん無視しました。悪いことをした。
あの頃のあいつの話は微妙にズレているというか、面白いと言い切れない何かがありました。合唱コンクールをやりたいと頑なに主張していたときは「狂ったなこいつ」と思いました。
俺と青葉と女の子2人の、合わせて4人でカラオケに行ったときは、変な帽子を被ってきたのでマジでお前はサイコーだなと思いました。いやびっくりするほど変だったんです。女の子を狙っていた僕はナイス引き立て役!って叫ぼうと思ったし、ブルーハーツとたむらぱんを歌う君を横目に着々と僕はその女の子と付き合い、着々と別れました。
人から理解されにくいようなことを、正攻法で突き進む感じ。好きなものに対する真っ直ぐさに俺は当時からすごく憧れていました。嘘や狡さが感じられない。
エピソードが尽きないくらいの大親友だと思ってます。とはいえ、クラスが1回も同じにならなかったこと、応援団の活動でめちゃくちゃあっちが忙しくなった事もあって、そんなに遊んだ回数は多くないです。
ただ、なぜか青葉の大学の前期合格発表の日に俺の家に来てるんですよね。どういう流れだったかは完全に忘れました。あのときにちゃんとした言葉をかけてあげられなかったことは、ずっと悔やんでいることだったりします。
もう出会ってから6年半も経つのが信じられないですね。
あいつの舞台を見るのは4回目、脚本作品だけなら3回目です。
この世で一番好きな物語を書く男は間違いなくあいつです。小説家やアニメ監督、脚本家に劇作家、コント師など、プロを束にして戦わせても、あいつには敵わないと思ってます。マジです。
もちろん贔屓目なんだろうけど、俺は青葉と同級生じゃなくたってそう思っていたと強く感じます。
ぶちこみすぎなパロディー、変化球すぎる展開、人の汚い部分を暴き出す台詞、そしてこんなに刺激的なのに、繊細で人間らしいひとりひとりのキャラクター。
見たい芝居の、さらにもう二個くらい上のところを見せてくれるような感覚があるのです。もう途中からずっと笑ってしまいます。痛快なのです。
高校生の頃に、あいつが書いた小説を読みました。文化祭でコントをするあいつも見ています。
だから、めちゃくちゃ努力して、めちゃくちゃ勉強して、たくさんのものを吸収してるのが本当にわかる。
元々、人からは理解されにくいようなとこを好む彼が、自分の好きな場所は曲げずに、ちゃんと万人に響く物語を書いている。
わざとらしい演技をしているあいつも最高でめちゃくちゃ良いです。まるですべてをわかっているかのように。まあ脚本家ですからね。
好き、というか、尊敬、というか、憧れ、というか、目標、というか、なんかどれもしっくり来ないものです。
あいつの劇を観たあと、必ず近くにあいつのお母さんがいるんですけど、「めっちゃいい息子ですね!」って毎回言いたくなります。恥ずかしいので「あいつ馬鹿ですよねー!」って言います。
いつかあいつと同じステージに立ちたい。
どんな形かわからないけど、俺も絶対居場所を見つけてやるから、どんどん先を走っててください。